ヤマハ Yamaha

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明るくストレートな音色の世界的メーカー。静岡・掛川にて製造。
科学的アプローチとトップクラスの木工加工技術により、世界で最も精度の高いピアノを生産していると評しても過言ではないでしょう。
Sシリーズ以上のモデルは欧米製と遜色ないダイナミックな響き。

均質なメカニックから生まれる弾き易さがユーザーに好まれる一方、音色に突出した個性がないのも特徴。それゆえ練習に適しているとの見方もあり。ジャズでも良く使用されるユーティリティな楽器です。

2012.12.11
フランスの気鋭アレクサンドル・タローがアップライトを弾きます。
ベルギー人ドゥーセによるショパンをネタにした小粋なアレンジ。
ソフトペダルを使用した時のアクションの動きがよく分かります。
ピアノの性能上少し弾きづらそうですがそこは流石プロですね。
彼の明晰なタッチはバッハやスカルラッティとも相性が良さそう。
カッコ良い編曲なんで自分も頑張ってトライしてみようかな(^^;
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■J.S.バッハ:ゴルトベルク変奏曲BMV988(グレン・グールド)

Glenn Gould (1932~1982)
カナダ・トロント出身、ピアノ音楽界における「反逆のカリスマ」。1955年にゴルトベルク変奏曲で鮮烈なデビュー。1964年以降コンサートからドロップアウト、生涯録音活動に専念した完全主義者です。

デビュー盤も不朽の名盤ですが、これも勝るとも劣らぬ演奏。死の前年に録音した渾身の作品、55年盤に比べると全体の統一性を意識したような遅めのテンポ設定、緊張感とおおらかさが漂う名演です。

録音にはヤマハCFを使用。やや乾いた響き、ストレートな音の中にもふくみを感じます。当初録音に愛用していたニューヨーク・スタインウェイや自宅で弾くチッカリングも似た特徴(ハープシコードのような)が見られます。グールドは音色よりもタッチを重視、軽いアクションで弾きやすいピアノを好んだとも言われています。
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<1981>Sony Classical ※新盤          

■ベートーヴェン:〈悲愴〉〈月光〉〈熱情〉(エリック・ハイドシェック)

Eric Heidsieck (1936~ )
仏・ランス出身。自由奔放なピアニズムが人気の演奏家。
コルトーとケンプの弟子。生家はシャンパン醸造元だったそうです。

1989年の鮮烈な宇和島ライヴに続く来日公演。緩急・強弱の大胆な変化や不意を突くアクセントなど極めて個性的なベートーヴェンです。1970年にEMIで録音されたソナタ全集よりも刺激が強くなっています。このデフォルメされた演奏を聴いてしまうと悪酔いされる方も。

使い込まれた感のあるシャープな音のヤマハCFⅢ。直線的な響きの楽器から多彩な音色を引き出すハイドシェックの表現力は見事。まさに「弘法筆を択ばず」、遊び心に満ちた解釈が楽しめます。
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<1991>TEICHIKU                        King Internationalより復刻!  

■ショパン:4つのバラード、〈舟歌〉 他 (フランソワ・シャプラン)

Francois Chaplin
パリ音楽院で学んだフランス人ピアニスト。1989年クリーヴランド国際コンクールでモーツァルト賞とカサドシュ賞、フランスで人気のある演奏家です。ラロック・ダンテロン等メジャーな音楽祭にも多数出演。

ゆらゆらと漂うようなショパン。ヴェネチアのゴンドラ漕ぎの歌が由来とされる〈舟歌(バルカロール)〉は楽器の音色と相まって心地よい演奏。そういや昔イタリアを旅してゴンドラに乗ったときの漕ぎ手(たしかマルコという若い兄ちゃん)は歌ってくれずガッカリだった覚えが…。

水を連想させるピュアな音を奏でるヤマハCFⅢS。音量重視で硬質なハンマー仕様だった初期CFとは一転ソフトな音質。もしかすると調律師の整音作業の賜かもしれません。いずれにせよ瑞々しい録音。
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<2007>ARION            

■リスト:超絶技巧練習曲S.139 (フレディ・ケンプ)

Freddy Kempf (1977~ )
イギリスで評価の高いテクニシャン。ドイツ人の父と日本人の母をもち大ピアニスト、ヴィルヘルム・ケンプは遠縁にあたるそうです。1998年第11回チャイコフスキー・コンクール第3位。ロンドン出身。

青年らしい才気溢れる熱演。ひたすら両手ともオクターブ和音だらけの第4番〈マゼッパ〉、右手の運指と左手の跳躍に誰しもが悩まされる第5番〈鬼火〉も果敢にアタック。時折ユニークな表現と強弱の変化を大胆に交えながらアグレッシブな演奏スタイルを貫いています。

録音にはCFⅢを使用。ブリリアントな音、軽快なタッチ感を最大限に駆使している印象。怒涛のごとく音が渦巻く曲の重たいボリュームをヤマハの幾分ライトな響きが緩和している感があります。
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<2002>BIS       

ヤマハ×リスト                Yamaha×Liszt

■シューマン:謝肉祭Op.9 トッカータOp.7 他 (フレディ・ケンプ)

以前紹介しましたマツーエフ、よく調べましたら彼が弾いたピアノは20年経過したNYスタと判明。ヤマハ・ファンの皆様どうも失礼しました。そんなこともありまして急きょフレディ・ケンプに差し替えです。

静と動のメリハリを利かせた爽やかな解釈のシューマン〈謝肉祭〉。
箇所により勢いで弾いてる感もありますが、ヤマハCFⅢで聴くアッサリしたシューマンもなかなか楽しめます。とりわけ〈トッカータ〉のようなテクニカルな曲では彼の特長と楽器の本領が発揮されます。

コンサートピアノとしてバランスのとれた整音。音質は硬すぎず柔らかすぎず中庸といったところ。ケンプがBISレーベルで録音しているCDはヤマハ・トーンの愛好家ならば要チェックです。
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〈1999〉Bis

■ブラームス:パガニーニの主題による変奏曲Op.35 他 (アレクサンダー・ガブリリュク)

Alexander Gavrylyuk (1984~)
ロシア・ピアニズムを追求する若手ピアニスト。2000年浜松国際ピアノコンクールをはじめ数々のコンクールで優勝。2002年交通事故で重傷を負うも奇跡的にカムバック。ウクライナ・ハルキウ出身。

パガニーニ変奏曲、ラフマニノフ・ピアノソナタ第2番など技術を要する曲を含めた意欲的なデビュー盤。ダイナミックで健康的なピアニズムに好感がもてます。<展覧会の絵>をメインにした演奏会を聴きましたが超絶技巧のメンデルスゾーン=リスト<結婚行進曲>ホロヴィッツ編をアンコールで涼しく弾いてしまうテクニックに感服しました。

ヤマハの軽快なタッチとサウンドが彼の演奏スタイルに合致している録音。ブラームスの難曲も非常に高い完成度。(当時まだ16歳!)聴きに行ったリサイタルではスタインウェイを使用していました。
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〈2003〉SACRAMBOW        

■J.S.バッハ/ブゾーニ:シャコンヌ BWV1004 他 (ガブリエラ・イムラー) 

Gabriela Imreh
ルーマニア・トゥルグ ムルシュ出身。ヤマハ・アーティスト。エンジニアの両親のもと文学、音楽、アートに囲まれた幼少時の環境からピアノへの興味が芽生えたとのこと。現在はアメリカで活動している模様。

ブゾーニ編曲のシャコンヌ、半音階的幻想曲とフーガ、パルティータ第1番、イタリア協奏曲等を収録。強弱を巧みにコントロールしながらバッハの世界を軽妙に聴かせてくれます。全体的にあっさりテイスト。

USヤマハで提供されたCFⅢ。メーカー特有の明るい音色、スリムな響き。音質がブリリアント過ぎないようにハンマーフェルトが若干ソフトに整音されている印象を受けました。

〈1996〉Connoisseur Society

■ラヴェル:夜のガスパール 他 (ナイダ・コール)

Naida Cole